「捨てるぞ」
「捨てるぞ」夫の言葉。
捨てられるのは私ではなく、私のドーナツ型クッション。引きこもりはとにかく座っているのが長いので、お尻が弱くなる。
ドーナツ型クッションがあると、お尻が痛くない。もう10年近くまえのものだ。
そのクッションは穴が空き、直そう直そうと思って7、8年が過ぎてしまった。その間、ずっとほったらかし。どれだけ私がルーズなのかわかってもらえるだろう。
流石に見兼ねた夫が捨てる宣言をしてきた。
買えば高いし、ずっとまた使いたいとは思っていたので、キレながら「捨てないで、修理するから」と言い放ったわたし。
それからまた一週間が過ぎた。
うん、限界だな。
と、思い立ち、とうとう修理を始めた。たったの5分で終了。今までの時間はなんだったんだ。しかし、鼻がムズムズしてたまらない。すぐ風呂場に持っていって、洗剤つけて手洗いする。ゴシゴシ、ふみふみ、絞り。かなりの重労働。でも、やりきるとなぜか達成感。捨てられるはずだったクッションを、自分の手で生き返らせた(死なせたのも自分だけど)わたしって偉い。今日は自分を褒めよう。
ついでに、子供の小さい頃のTシャツで雑巾を作った。Tシャツの時は可愛くなかったのに、雑巾に変身すると、とても可愛くなった。
子供が学校に持っていきたいというので、プレゼントした。元はあなたの服ですが。
こういう積み重ねが、自己肯定感を高めていくはず。